全学教育推進機構とは
全学教育推進機構は、全学共通教育の企画開発と実施推進、さらに、教員の授業改善、学生の主体的学びに関する支援を行う組織です。このため、機構には全学教育企画開発部、共通教育実施推進部、教育学習支援部が置かれています。本機構のミッション、すなわち、教育プログラムの企画開発、実施推進、支援のうち、第一のミッションは全学教育企画開発部が担います。大学教育の実践的な研究を行い、大学教育の質の向上および社会に求められる人材を育成する機能の強化を図ります。第二のミッションは共通教育実施推進部が担い、大阪大学全学の教員によって、教育プログラムが実施されます。第三のミッションは教育学習支援部が担います。学生の主体的学びへの支援、ならびにその責任をもつ教員への教育方法の改善の支援を行っています。
大阪大学は、大阪の地に根づいていた懐徳堂・適塾以来のOPEN MINDな市民精神を有し、時代を支え、「いのち」に向き合い社会的課題に取り組む有能な人材を輩出することに、貢献していきます。また、世界のグローバル化が進み、「答えのない課題」に取り組むことが求められている現在、教養教育の重要性は否が応でも増していると言えます。 全学教育推進機構は大阪大学の教育目標である 「教養」「デザイン力」「国際性」を涵養し、このような先行き不透明の時代に対応できる人材の育成をめざします。
組織
機構長
進藤修一
全学教育企画開発部
部長 浅野建一
本学の教育目標である「教養」「デザイン力」「国際性」を身につけた学生を育成するため、最高水準の教育の企画開発を行います。大学教育の理念とあり方に関する実践的研究を進めるとともに、学生の学習状況などを不断に調査することで、各部局と連携しながら国際標準に対応した授業・カリキュラムの改革やプログラム開発を行います。
全学教育企画開発部には、以下の2部門が置かれています。
- 全学共通教育部門
- 低学年向けの教養教育、専門基礎教育、学部高学年向けの教養教育の企画開発
- スポーツ・健康教育部門
- 低学年向けの健康・スポーツ教育科目の企画開発
共通教育実施推進部
部長 髙谷裕浩
共通教育実施推進部では、各部局からの兼任教員が中心となり、主に低学年向けの共通教育について、カリキュラム会議の方針をもとにした授業の円滑な実施、および、授業改善の取り組みを行います。このため、以下の2部門が置かれています。
- 教養教育部門
- 学問への扉/アドヴァンスト・セミナー部会
基盤教養教育科目(人文)部会
基盤教養教育科目(社会)部会
基盤教養教育科目(自然)部会
基盤教養教育科目(総合)部会
健康・スポーツ教育科目部会
高度教養教育科目部会
情報教育科目部会 - 専門基礎教育部門
- 統計学部会
数学部会
物理学部会
化学部会
生物学部会
地学部会
図学部会
教育学習支援部
部長 楠本真二
全学の教育について、教員の教育方法の改善の支援、学生の主体的学びの支援、調査に基づく先進的教育方法の企画開発を行います。
沿革
大阪大学の歴史は1931年創立の旧大阪帝国大学にはじまりますが、全学教育推進機構の沿革は、1921年創立の旧制大阪高等学校、1926年創立の旧制浪速高等学校の系譜を引くものです。官立の旧制大阪高等学校は大阪市に設立され、フランス語を専修とする理科丙類は同時創設の旧制東京高等学校との2校のみでした。大阪府立の旧制浪速高等学校は豊中市に設立され、この校地が現在の大阪大学豊中キャンパスとなっています。この2校とも、のちに日本を代表して活躍するような学者、政治家、実業家を輩出しています。阪大坂を登り切ったところで見えてくる大阪大学会館(旧イ号館)は、本学最古の校舎で、1928年建築の浪高本館を改修したものです。この建物は大阪大学に移管されたのち旧教養部の建物として使用され、その後共通教育本館となった歴史があります。旧制浪速高等学校では社会や自然の実地観察を重んじる校風があり、それは大阪大学の全学共通教育に引き継がれています。
1949年 |
旧制大阪高等学校を一般教養部南校 旧制浪速高等学校を一般教養部北校 として包括 |
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1957年 | 教養部に改称 |
1994年 | 教養部の廃止に伴い全学共通教育機構が発足 |
2004年 | 大学教育実践センターに改組 |
2012年 | 大学院横断教育を加え全学教育推進機構に改組 |
2014年 | 学際融合教育研究センターと統合 |
2015年 | 高大接続教育を拡充 |
2016年 | 教育学習支援センターと統合、現在の3部体制となる |
2017年 | 高大接続オフィスを高等教育・入試研究開発センターへ移管 |
2022年 |
横断教育部門を国際共創大学院学位プログラム推進機構へ移管 教育学習支援部の一部をステューデント・ライフサイクルサポートセンターへ移管 |
全学教育推進機構発足後については、大阪大学高等教育研究 第11号の「全学教育推進機構のあゆみ」も併せてご覧ください。