コントラクトブリッジで考える力をつけよう(大橋 正幸)

この授業を通して身につけてほしいのは、計画力、総合判断力、人との関係性を築く方法、人の考えを理解する力。仮説を立て、筋道立てて目標へと物事を進めていくこと。そして、リーダーとしての資質の1つでもある、論理的に考える能力。社会で生きていくうえでは、technical skillsだけでなく、人間関係などhuman skillsも必要となります。論理的に考える力をつけるのと同時に、人間のつながりも構築することを目標としています。「コントラクトブリッジで考える力をつけよう」の授業の様子をレポートします。

基礎情報

出席人数(取材時)
16
授業形式
講義 グループワーク リーディング課題
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テーマの例
コントラクトブリッジのビディングのやり方
シラバス

教員の準備・工夫

授業の内容と進行

最初の40~50分で解説をし、残りの時間で実際に練習(実践・ゲーム)をします。

配布資料

レジュメ、演習、確率・期待値の理論の説明、次回の宿題、前回の宿題の解答解説、授業中の演習の記録用紙

教員の工夫

用語集などの配布資料に力が入っていました。プリントを使い分けることで、内容をうまく切り分け、学びやすくなるそうです。ウェブサイトやアプリなどのネットも利用されています。多様な学部から参加しているので、座席を毎回ランダムに決めて、違う学部の友達を作ってもらっているそうです。また、評価のため、誰が何をやったか確認しやすいよう、プリントや座席を工夫しているそうです。

前半部分は教員による講義ですが、後半部分はTA(ほとんどが学部生)が先導します。TAは10名程度いて、授業時には学生4名に対しTA1名程度の割合です。TAに対して、学生への接し方、心得のようなものを配布するなど、TAの教育にも力が入っています。TAも学生もともに伸びていく、全体で向上していくシステムが構築されています。

 授業中の実践内容が複雑になっていき、課題等が増えていくので、学生がリタイアしないようわかりやすい説明を心がけているそうです。毎回の宿題は、授業からのリタイアを防ぐために、提出したら加点という方式になっています。

学生の行動

事前課題(予習課題)

次回分のテキストを読む。次回のコンテンツに関する練習問題を実施。次回のコンテンツに関する宿題(提出用意)。

事後課題(復習課題)

ホームワーク、練習問題。今回の内容の復習問題を解く。

学生の様子

講義中はほとんどの学生がしっかりと聞こうと努力していて、予習の効果が出ているようでした。20分ほどたつと、金曜5限という時間もあって眠そうな様子の学生も現れました。そうした学生も、実践が始まると眠気がさめたようでした。実践開始直後は、ゲームにまだ慣れていないので、ぎこちない感じで会話も少ない様子でした。1回ゲームをするごとに、TAや教員から解説をうけ、学生からの相談や会話も増え、スムーズにゲームを行えるようになっていきました。授業の終わりごろには非常に盛り上がっており、前半の講義の説明が消化できていた様子でした。

 授業前にスクリーンに隣の席の人へのあいさつの呼びかけが映しだされていたり、学生とTAにネームプレートがあったりと、仲良くなる工夫が凝らされていました。TAの数が非常に多く、練習中には多くのアドバイスをもらうことができ、学生の理解も進みやすい様子でした。先生曰く、コンテンツが多くて延長することが多いようですが、取材時には自発的に残って実践を続ける学生も多く見られました。学生たちが授業を楽しんでいることが伝わってきました。