哲学の森(須藤 訓任)

大学に入学する以前の高校生までは、テストがあり、いつまでにどの範囲を勉強するかを言われ、言われるがままに勉強に取り組むことが多いでしょう。しかし、大学に入学した後は、自分で問題提起を行い、その問題に対してどのようにアプローチしたらよいか自分で考える必要があります。問題提起の仕方やそのアプローチ方法はさまざま存在しますが、この授業では、本を一冊全員で読んで、その中から自分なりの問題を発見し、どうしたらその問題にアプローチできるかを考えてプレゼンテーションを行い、それについてディスカッションするというプロセスを行います。この授業の大きな目標は、「自学自習できる力を身につけること」です。

「哲学の森」の理念について、須藤先生にお話を伺いました。

基礎情報

授業形式
プレゼンテーション, ディスカッション
シラバス

教員の準備・工夫

本講義では、学生に対して最大で十数ページの文章を与えらえれ、その文章から各々問題提起をすることが求められます。学生には、十数ページの章の要約と自分なりの問題提起をレジュメにまとめさせ、発表してもらいます。プレゼンテーションの際には、パワーポイントを用いてうまく発表することは求められていません。

同じ文章を3人など複数人に担当させることで、3者3様の問題提起が生まれることが期待できます。おのずと重なる部分もあれば、それぞれ異なる部分も出てくるので、それらについて全員で話し合いが行われます。これらの問題提起への応答や疑問点などの書き出しが、一回の授業内で終わることは通常は無いそうです。これにより、プレゼンを聞く側の学生が新たな疑問を抱き、次回の授業までに考え、質問して議論を深め、さらなる理解を得ることができます。授業内で扱いきれなかった部分や、学生たちがより答えを深めたい部分に関しては、次回の授業で、前回発表者ではなかった学生を中心に議論が行われます。