アーカイブズの世界に触れる(菅 真城)

公文書や多種多様な記録資料、ならびにそれらを収納する施設を指す「アーカイブズ」。アーカイブズを利用し情報を得ることは、学習・研究活動に関わるだけでなく、国民、市民の権利でもあります。この授業では、アーカイブズについて触れ、学び、知るとともに、アーカイブズを利用するのに必要な申請の手順をはじめ、利用と活用の方法を学びます。

アーカイブズを利用するにあたって必要な基礎的な読解力は、教科書を輪読することで身に着けていきます。アーカイブズの存在を認知するとともに、大阪府公文書館など実際の施設を見学することで、アーカイブズの活用方法についても理解していきます。

基礎情報

出席人数
2
授業形式
講義, ディスカッション, プレゼンテーション
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テーマの例
教科書に載っている10個のアーカイブズから2つを選び、その内容についてプレゼンテーションを行う
シラバス

教員の準備・工夫

授業の内容と進行

前回の授業で扱ったアーカイブズの施設の中から2つ選び、それらについてのプレゼンテーションを2人の学生がそれぞれ行います。教員による講評とそれについての対話、実際のサイト検索を通したプレゼン内で示した情報の確認の後、教科書の次の章を読み進めます。

配布資料

適宜、必要なプリントを配布

教員の工夫

実際のアーカイブズの様な難しい本ではなく、先生が選んだ、アーカイブズに関する教科書を読んで、読み方を身につけます。内容を事前に読んでもらうことで、教科書に書いてあることをきちんと理解する読解力がつくようになっています。授業で教員が補足を行い、さらに理解を深めます。夏季長期休暇中に実際の施設見学を通してアーカイブズの活用方法についてさらに深く理解する機会が与えられ、最終的には実際に利用申請を行って利用の体験をします。

学生の行動

事前課題(予習課題)

プレゼンの準備。教科書の予読、発表のためのパワーポイントの準備。

学生の様子

熱心にプレゼンテーションの準備に取り組み、かなり詳しい内容のものを作っていました。発表も上手くまとまった素晴らしいものでした。聞く側の学生も熱心に聞いていました。プレゼン後に行われた、教員からの「ツッコミ」(ちゃんと内容を理解してプレゼンテーションをしているのか、しっかり調べているのか等)に対しても、学生は真剣に聞き、応答していました。プレゼンテーションに対しての教員の「+α」の話を意欲的に聞こうとし、また、足りないと指摘された部分を積極的に取り入れようとしていました。学生はよく質問や発言をしていました。少人数で教員との距離が近いため、教員もすぐに返答を返すことができ、学生がさらに学ぼうと新たな質問を繰り出すという好循環もみられました。パソコンで示される+αの情報に対して、学生たちは熱心に覗き込んで確認していました。

取材者という外部の人間が来たにも関わらず、学生たちは堂々とプレゼンテーションを行っていました。また、2人という少人数だからこその、対話を重視した和気藹々とした授業でした。といっても、いわゆる「ダレる」という状態ではなく、しっかり考え、プレゼンテーションや発言をしていました。