論文の書き方 文献の読み方 プチ・ゼミナール

「論文をどう書くか、文献をどう読むか」

4回の講義・実習を通して論文の書き方のコツを学ぶ

  • 第1回:「書く① 論文とは」 論文の書き方の基礎
  • 第2回:「読む 書くための読み方」 読み方にもコツがある
  • 第3回:「書く② 論文を組み立てる」 より高度に仕上げるために
  • 第4回:「まとめ、個人発表」 各自の企画書をプレゼン、相互評価

 

日 時

  • 吹田:10/22,10/29,11/12,11/19(各火) 16:20〜17:50
  • 豊中:10/24,10/31,11/ 7,11/14(各木)  16:20〜17:50

 

場 所

  • 吹田:理工学図書館
  • 豊中:総合図書館

対 象

3〜4回生を想定(その他の学年も歓迎)

定 員

10名(先着順)

詳細は以下のURLを御覧ください

http://www.library.osaka-u.ac.jp/news/20131001a_common.php

開催報告

本年度も「論文の書き方&文献の読み方 プチ・ゼミナール2013」と題した講座を実施した。本年度は受講対象者拡大を狙い、豊中・総合図書館に加え、はじめて吹田・理工学図書館でも開催した。教育学習支援部門の堀一成准教授と生命科学図書館の赤井規晃職員が講師を務めた。職員と教員が協力して講習に取り組んだ事例である。参加者数はのべ25名(参加登録者数は7名)であった。参加者の学年は学部4年から博士後期の大学院生まで分布している。

受講者には、自分のアイデアを論文の企画書の形にまとめたものを、第1回開始時までに用意してもらった。各回の講習を聞いた上で、自ら改良する作業を行う実習を繰り返しすることにより向上を図った。

第1回は「書く 論文とは?」と題し、論文の基本的な構成や組み立て方について説明した。

第2回は「読む 書くための読み方」と題し、論文を書くために文献を分析的・戦略的に読む方法について、赤井専門職員が解説した。

第3回は「書く 論文を組み立てる」と題し、パラグラフライティングの考え方や、論証の展開法について説明した。

第4回は「個人発表とまとめ」と題し、これまで改良してきた論文企画書の内容を各自が発表し、他の者がその内容から論文の題名とキーワードを当てるというプレゼン実習を行った。

参加者には記述式のアンケートに協力してもらった。講習の有用度については5段階評価で平均4.36と高い評価を得ることができた。自由記述においては、「文を書く時に意識すべき所が理解できた。」、「「問い」と「主張」を考えるということを教えてもらって方向性が見えたので、大変よかった。」、とほぼ肯定的な意見をもらうことができた。4年生は、これからの卒業論文作成において学んだことを応用し、頑張って卒業論文(課題論文)に取り組みたいとのことであった。

運営にあたっては、附属図書館利用支援課の久保山健職員、学部共通教育部の坂尻彰宏准教授、教育学習支援部門の佐藤浩章准教授に協力していただいた。時間の都合で本開催時に参加できない希望者に対し、利用者の都合に合わせて同内容を久保山職員が補講する試みも行った。他大学でもライティング指導の実施事例が増加しているが、図書館職員が教員と協働で(図書館利用法でなく)ライティングの講師の役割をしている試みはほとんど見られない点で、本講習は特徴ある学修支援の取り組みといえる。

今後、これら図書館で少人数を対象に行っているライティング指導を、いかに多数の対象者に向けたものに拡大していくか、が課題である。少数教員の自主的活動を超えた全学の組織的な取り組みにレベルアップしていく必要があると考えている。そのためにできることを順次行っていく所存である。

(報告 2013年11月26日 全学教育推進機構 教育学習支援部門 堀 一成 )