副専攻・高度副プログラム(2020年度)



1.大学院副専攻プログラム

副専攻プログラム・高度副プログラムとは、自分の専攻に関連する、あるいは専攻以外の分野内容を主専攻に準ずるレベルで体系的に学ぶプログラムです。教育目標に沿った一定のまとまりある授業科目で構成されており、各プログラムを定める要件を満たすことで修了認定証が交付されます。

F1. 未来共生プログラム 概要詳細

澤村信英 先生[人間科学研究科]

このプログラムは,本学で5つ運営されている博士課程教育リーディングプログラムの一つである「未来共生イノベーター博士課程プログラム」(事業期間:平成24年度~30年度)のエッセンスを副プログラム化し,全学の大学院生に提供しようとするものです。

その目的は,未来に向けた「多文化共生社会の実現」のために必要な資質能力を院生の人たちに獲得してもらうこと。私たちはその資質能力を「多文化コンピテンシー」と呼んでいます。多様な科目群を用意していますが,そのなかでも私たちが重視するのが「プラクティカルワーク」。さまざまな実践の現場・フィールドに出かけていき,活動のお手伝いをするなかで新たな学問的気づきを得てもらいます。 履修に際して特定の前提知識や技能は必要ありません。文理を問わず,多様な背景をもつ院生の皆さんたちの参加を期待しています。

F2. 麻酔管理科学プログラム概要

清水安子 先生[医学系研究科(保]

わが国では,外科手術の高度化・多様化が進む中,手術麻酔の需要が増大しています。市中病院では,麻酔科医不足が深刻化しており,麻酔科医だけで手術麻酔を管理することが困難になると予想されています。

本プログラムは,このような医療の現状を踏まえて麻酔管理を科学し,麻酔管理科学の教育体系を構築して,手術麻酔管理におけるチーム医療の実現につながる,系統的な学習の機会を提供しようとする画期的な科目を含んで構成されています。

麻酔科医と協力して麻酔管理を担う医療者に必要とされる知識・技術を抽出し,手術麻酔の管理をチームで行う体制へと整備する要件について考えていただきたいと思います。

受講生の熱意と学習が,手術麻酔の需要に対応し,質を保証する麻酔管理を実現させます。

本プログラムを受講することによって,麻酔管理をめぐる現状を知り,高齢化・高度化する日本の医療を,安全性,効率性,質向上の観点から捉えることができるようになります。

F3. 量子エンジニアリングデザイン研究特別プログラム 概要詳細

森川良忠 先生[工学研究科]

英語による量子力学に特化した教育プログラムを、副専攻プログラムとして開講します。

複数の研究科・専攻から科目選択ができ,幅広い知識をもった研究者を育成します。特に希少元素代替材料の開発,太陽電池,水素燃料電池等の環境に優しい高効率エネルギー・省資源材料技術の開発に貢献する研究を推進しています。

The “Quantum Engineering Design Course (QEDC)” is a special program to acquire knowledge of Quantum Simulation which aims to equip the new generation of young scientists with cutting edge research skills necessary to anticipate and adapt to the ever-changing needs of the society, and a broad perspective of Science, Technology, and Society.

F4. グローバルリーダーシップ・プログラム 概要

野村美明 先生[国際公共政策研究科]

リーダーシップは, 社会生活のあらゆる場面で求められている能力です。

「社会に対して何かをしたい」と周りの人に呼び掛けたときに, 既にあなたはリーダーシップを発揮しているのです。リーダーシップは, 企業や政府などの組織のトップのためにあるわけではありません。皆で何かを成し遂げたいと願うあらゆる人に必要なものなのです。

グローバルリーダーシップ・プログラム(GLP)では, 国際社会にとどまらず地域社会でも活躍できる人を育てることをめざしています。特長は「本物から学ぶ」ことと「やってみる」こと。ディスカッションを重視した対話的授業, 合宿, ケーススタディ, 他大学との合同模擬事例演習で, リーダーシップに必要な聴く力, 交渉力や説得力を身につけます。

GLPの教育方針は, 学生が主体となって教員や企業などのパートナーと共に授業やプロジェクトを企画し運営することです。企画, 実施, 観察, 気づき, 変容を反復練習することによって, 自然と人のために行動するリーダーシップを身につけることができるのです。

プログラムを通じて, 専門や国籍や年齢を超えて活動できるリーダーが巣立って頂ければ幸いです。

F5. 金融・保険 概要(1)概要(2)概要(3)詳細

太田亘 先生[数理・データ科学教育研究センター]

このプログラムは,金融・保険・年金に関わる学際的な分野でのスペシャリストを育成するための文理融合および社学連携教育であり,修士課程または博士課程の在籍者を対象にしています。副専攻プログラム(金融・保険)には,

  • 金融経済・工学コース
  • 数理計量ファイナンスコース
  • インシュアランスコース

の3つのコースがあります。これらのコースは複数受講可能です。このプログラムのポイントは,以下の通りです。

  • 金融・保険・年金という学際分野での文理融合および社学連携教育
  • 経済学研究科,理学研究科,情報科学研究科,基礎工学研究科の4研究科の協力・連携
  • 民間・公的金融機関などの協力・連携機関による財政的・人的支援のもとでの実務教育の充実
  • 豊富かつ多様な教育スタッフ
  • 最新の研究成果が反映される最先端の教育
  • 教育・研究の改善および発展のためのセミナー,ワークショップ,国際シンポジウムの開催

本プログラムで提供される文理融合および社学連携教育を通じて,金融・保険・年金分野で活躍する次世代リーダーとなることを期待しています。

F6.7 ナノサイエンス・ナノテクノロジー高度学際教育研究訓練プログラム 概要検索画面 ※キーワードに「ナノ」と入力 詳細

伊藤正 先生[ナノサイエンスデザイン教育研究センター]

学生の皆さんが大学や社会で活躍するためには,知識を学ぶだけでなく,獲得した知識をアレンジし,デザインする知恵が必須です。この知恵を育み実践するのが本プログラムです。

MCプログラム:学際横断的講義群を選択でき,実習では自分の専門分野以外の手法を実際に学べ,現役の企業研究者・技術者によるキャリアアップ講義では自分の研究の社会での位置づけを知ることができ,卒業後のキャリアパスを考える機会にもなります。

DCプログラム:自分の研究に加えて,将来のキャリアパスに繋げるための産学リエゾンPAL教育研究訓練,博士研究へ新境地を付加できる学際萌芽研究訓練があります。

共通プログラム:土曜講座では,科学の社会性や技術デザインについて社会人を交えての討論という貴重な体験が出来ます。英語での海外大学とのTV交換講義,招へい海外教員による夏の学校があるので,グローバルな感覚を養うために是非とも挑戦して下さい。

幅広い考えのキャリアパスに繋がったとの先輩の声や企業の評価もあります。自分の専門の殻から飛び出して違った視点から自分の研究を眺め,新たな発見や体験をしたいという意欲的な学生諸君の参加を歓迎します。

K8. 知的財産法を修得した人材育成 概要詳細

秋山卓也 先生[知的基盤総合センター(知的財産部門)]

<趣旨> 知的財産には,発明に関わる「特許権」,商品等のデザインに関わる「意匠権」,商品・サービスの名称やロゴ等に関わる「商標権」,文化芸術作品等に関わる「著作権」など様々なものがあります。本プログラムでは,理系・文系を問わず様々な分野の学生が今後研究者生活やその他の職業生活を送っていく上で非常に有益なものとなる知的財産法に関する知識を修得することを目標としています。

<概要・特徴> 本プログラムでは,特許法,意匠法,商標法,著作権法,不正競争防止法などに関する基幹的な知識を身に着けるための科目に加えて,演習形式による発展的な学習をするための科目や契約・実務等の周辺領域に関する科目等,様々な科目が開講されています。各科目の担当教員は,知的財産法の研究者はもとより,弁護士・弁理士・公務員等の実務家も含まれており,幅広い視点から知的財産法を学習することができます。

<進路等> 知的財産法に関わる専門職としては弁理士がありますが,このほかにも,発明を行う研究者,企業の法務部や知的財産部,エンターテインメント業界等,様々な職業に就く上で本プログラムで学んだ知識を活かすことができるでしょう。

F9. 超域イノベーション副専攻プログラム 概要詳細

木多道宏 先生[国際共創大学院学位プログラム推進機構]

今日の社会では,様々なものやことが相互につながる豊かな未来が展望される一方で,各種の困難な課題を包括的に取り上げようとする動きも現れています。一方では,社会での取り組みが個々に分断された領域の中で行われ,専らそれぞれの高度化や効率化が進んできたこと,また,それらを支えてきた知の営みも専門分化のもとで領域毎の探求や近接する領域間での融合がその進展のしくみであったことの限界が顕わになっています。それらの現実を克服し未来を開拓していく道筋として,社会における状況を俯瞰した上で,その眺望の中から斬新な課題を横断的に見つけ出し,その解決により新たな価値を創出することに向けて,統合的な知を創造していく「社会と知の統合」が求められようとしています。

本プログラムでは,社会と知の統合に向けた総合的な教育を担う「超域イノベーション博士課程プログラム」のBasicコースでの授業科目から,基盤となる科目群を選りすぐることにより,課題設定・課題解決ならびにその実行・実装のためのワークショップやプロジェクト形式による授業科目,高度な教養と社会で専門の力を活かすための技能に関する授業科目を提供します。

F10. 公共圏における科学技術政策 概要詳細

平川秀幸 先生[COデザインセンター]

 現代社会における科学技術政策は,社会の駆動力としての科学技術のあり方を形成する重要な政策となっています。一方で当然のことながらその政策は,科学技術の研究者集団のための振興策に尽きるものではありません。これからの科学技術政策は,世の中の人々の科学技術や公共政策に対する期待や懸念に答えるものでなければならないのです。

そうした社会の期待や懸念を把握するために必要なのは,研究者コミュニティや産業界,政策立案者のみならず,一般の市民も含めた多様な人々や組織・集団が,直接・間接に議論し,熟慮を深め,自ら期待と懸念を顕在化し共有していく参加・関与・熟議のプロセス,すなわち科学技術への公共的関与であると私たちは考えています。

本プログラムでは,自分自身の専門分野の枠組みを超えて,多角的に科学技術と社会の諸問題を理解し,学問と政策・社会の間を“つなぐ”ことのできる人材の育成を目指しています。各授業では,学生間のディスカッションを重視しており,多様な専攻の院生が参加することのできる授業科目を提供しています。

F11. 人文学(グローバル・アジア・スタディーズ)(マルチリンガル・エキスパート養成プログラム) 概要詳細

浅見洋二 先生[文学研究科]

「マルチリンガル・エキスパート養成プログラム」は,多言語に精通し,現代世界の喫緊の課題に取り組む専門的な知識を備え,グローバルに活躍できる人材を養成することを目的とする部局横断型教育プログラムです。本プログラムは,そのうちの大学院生向けプログラムとして実施するもので,プログラムに登録した学生に対して,アジアの古代~現代のあらゆる時代に関わる思想,歴史,文学,芸術などの人文学の基礎知識,理論,方法論を学ぶための授業を提供します。本プログラムの履修を通じて,幅広い人文学的教養と高度な専門性を備えたグローバル人材を育成します。

F12. 人文学(グローバル・ユーロ・スタディーズ)(マルチリンガル・エキスパート養成プログラム) 概要詳細

舟場保之 先生[文学研究科]

「マルチリンガル・エキスパート養成プログラム」は,多言語に精通し,現代世界の喫緊の課題に取り組む専門的な知識を備え,グローバルに活躍できる人材を養成することを目的とする部局横断型教育プログラムです。本プログラムはそのうち,大学院生向けプログラムとして実施するもので,プログラムに登録した学生に対して,ヨーロッパの古代~現代のあらゆる時代に関わる思想,歴史,文学,芸術などの人文学の基礎知識,理論,方法論を学ぶための授業を提供します。多彩な言語や文化を幅広く学ぶことで,グローバル社会における異文化交流の基盤を作ると同時に,自己の文化を相対化する視点を養います。本プログラムの履修を通じて,幅広い人文学的教養と高度な専門性を備えたグローバル人材を育成します。

F13. 人間科学(共生の生態)(マルチリンガル・エキスパート養成プログラム) 概要詳細


北山夕華 先生[人間科学研究科]

「マルチリンガル・エキスパート養成プログラム」は,多言語に精通し,現代世界の喫緊の課題に取り組む専門的な知識を備え,グローバルに活躍できる人材を養成することを目的とする部局横断型教育プログラムです。本プログラムは,そのうちの大学院生向けプログラムとして実施するもので,プログラムに登録した学生に対して,人間科学(共生の生態)に関する科目で構成されたプログラムを提供します。多様な文化的・社会的背景をもった人々が,国内外で出会う状況が生まれている今日,災害や紛争といった状況下ではもちろん,日常生活においても共生が求められています。本プログラムでは人間科学研究科の多様な専門性を活かして,さまざまな角度から共生について学ぶことを通じ,共生の実現に貢献できる人材を養成することを目標とします。

F14. 法学・政治学(マルチリンガル・エキスパート養成プログラム) 概要詳細


福井康太 先生[法学研究科]

「マルチリンガル・エキスパート養成プログラム」は,多言語に精通し,現代世界の喫緊の課題に取り組む専門的な知識を備え,グローバルに活躍できる人材を養成することを目的とする部局横断型教育プログラムです。本プログラムは,そのうちの大学院生向けプログラムとして実施するもので,プログラムに登録した学生に対して,法的ルールや歴史的に形成された社会構造についての深い造詣に基づき,現代法や公共政策に関する考察を加え,日本や世界の社会が今後有するべき諸秩序や構想に貢献できる人材を育成することを目指して,法学研究科が開講する関連科目群を提供します。

F15. 経済学・経営学(マルチリンガル・エキスパート養成プログラム)概要詳細

谷﨑久志 先生[経済学研究科]

「マルチリンガル・エキスパート養成プログラム」は,多言語に精通し,現代世界の喫緊の課題に取り組む専門的な知識を備え,グローバルに活躍できる人材を養成することを目的とする部局横断型教育プログラムです。本プログラムは,そのうちの大学院生向けプログラムとして実施するもので,プログラムに登録した学生に対して,経済学専攻および経営学系専攻の経済学・経営学に関する専門科目で構成されたプログラムを提供します。本プログラムでは,以下の到達目標を定めます。➀経済学・経営学の基礎について理解すること。②経済学・経営学の理論を現実の経済・経営問題に応用できるようになること。③現実の経済・経営問題について自分の意見を持ち,高度なレベルのプレゼンテーションやディスカッションを行うことができるようになること。到達目標を達成するために,本プログラムは経済学研究科(経済学専攻応用経済コース,経営学系専攻ビジネスコース)が開講する科目を提供し,経済学および経営学について系統的な履修を促します。これにより,経済学・経営学に通暁した人材を育成することを目指します。

F16. 言語文化学(マルチリンガル・エキスパート養成プログラム) 概要詳細

岡田新 先生[言語文化研究科・言語社会専攻]

  「マルチリンガル・エキスパート養成プログラム」は、多言語に精通し、現代世界の喫緊の課題に取り組む専門的な知識を備え、グローバルに活躍できる人材を養成することを目的とする部局横断型教育プログラムです。本プログラムは、そのうちの大学院生向けプログラムとして実施するもので、プログラムに登録した学生に対して、各専攻語学および専攻語圏の文化学に関する専門教育科目で構成されたプログラムを提供します。これにより、読み、書き、聞き、話す国際的な場面で通用する総合的な高い語学能力を涵養するとともに、当該言語文化圏の言語、政治、経済、社会、歴史、思想に通暁した人材を育成することを目指します。

F17. 国際公共政策学(マルチリンガル・エキスパート養成プログラム) 概要詳細

河村倫哉 先生[国際公共政策研究科]

「マルチリンガルエキスパート養成プログラム」は,多言語に精通し,現代世界の喫緊の課題に取り組む専門的な知識を備え,グローバルに活躍できる人材を養成することを目的とする部局横断型教育プログラムです。

本プログラムは,そのうちの大学院生向けプログラムとして実施するもので,プログラムに登録した言語文化研究科の学生に対して,法学・政治学・経済学など国際公共政策に関するプログラムを提供します。

紛争,環境破壊,貧困,財政赤字,核戦争の危機など,現代世界には喫緊に解決すべき多くの問題が存在しています。これらの課題に取り組み,グローバルに活躍しようという意欲を持った学生を本プログラムでは歓迎します。そして,法学・政治学・経済学に関する専門的な知識を習得し,これらの領域にかかわる外国語を十分に運用できるような人材の育成を目指します。

2.大学院高度副プログラム

副専攻プログラム・高度副プログラムとは、自分の専攻に関連する、あるいは専攻以外の分野内容を主専攻に準ずるレベルで体系的に学ぶプログラムです。教育目標に沿った一定のまとまりある授業科目で構成されており、各プログラムを定める要件を満たすことで修了認定証が交付されます。

K1. グローバル・ジャパン・スタディーズ 概要詳細

宇野田尚哉 先生[文学研究科]

いま,日本研究のあり方が問われています。

日本の文学や歴史,芸術や思想を対象とする研究の最先端は,うたがいなく,日本国内でおこなわれている研究です。しかし,高度に専門化したそれぞれの領域の最先端の成果が十分に総合されているとはかならずしもいえません。また,日本国内の日本研究の高度な達成が,海外に向けてインパクトのあるかたちで発信されているわけではないために,世界の日本研究のなかでの日本の日本研究のプレゼンスはむしろ低下しているともいえます。

高度副プログラム「グローバル・ジャパン・スタディーズ」は,そのような現状を打破するための学際的教育プログラムとして設けられました。歴史・文学・言語・芸術・思想などにわたって日本国内の日本研究の最先端の成果を学際的に学ぶとともに,自分の研究成果を英語で発信し海外の日本研究にもインパクトを与えうるアカデミック・スキルを身につけることが,本プログラムの基本的課題です。

日本の日本研究から世界の日本研究,さらにはグローバルな人文学に貢献しうる人材を育成することを目指す本プログラムを,多くの方が受講してくださることを期待しています

K2. グローバルヒストリー 概要

秋田茂 先生[文学研究科]

グローバル化の急速な進展に伴い,現代世界はいかにして形成されてきたのか,長期の時間軸と,国民国家 (national history)を含めた多様な空間的認識で,世界の歴史をとらえ直して改めて現代を理解することが,今後,世界中でグローバルに活躍するみなさんには不可欠になっています。

本プログラムは,このような新たな世界史理解に対する社会的・学術的ニーズを背景に,グローバル市民として活躍できるような人材を養成する目的で設置されました。科目は,幅広く,文学研究科だけでなく,言語文化研究科のアジア・ヨーロッパ地域研究,経済学研究科の経済史・経営史,法学研究科の政治外交史,国際公共政策研究科の国際関係論・国際関係史,先導的学際研究機構・グローバルヒストリー部門で開講される科目から構成されています。自国史としての日本史を含め,歴史研究の最新の成果をみなさんとともに議論していきたいと思います。

英語での情報発信もできる配慮をしています。文系・理系の枠にこだわらず,前向きなチャレンジ精神を持ったみなさんの受講を歓迎いたします。

K3. グローバル化とコンフリクト ―― 人間科学的アプローチ 概要

栗本英世 先生[人間科学研究科]

グローバル化する現代世界では,さまざまなコンフリクト(紛争, 摩擦, 葛藤)が生じています。これは,先進国と発展途上国,洋の東西南北を問わない,まさにグローバルな現象であり,日本に暮らす私たちにとっても現実的な問題です。

私たちは,グローバル化とコンフリクトの因果関係を探求するとともに,個別のコンフリクトが生じるナショナルおよびローカルな文脈を見極める必要があります。言い換えれば,本課題を解明するには,普遍と特殊,全体と個別のあいだを縦横に往復しつつ,考察を深めていかねばなりません。それによってコンフリクトを解決あるいは軽減するための道筋も見えてくるはずです。

本プログラムは,人類学を中心としつつ関連する諸学問分野の科目の履修を通じて,グローバル化とコンフリクトという課題を総合的かつ専門的に理解し対処する能力を養うことを目的としています。

K4. 大学マネジメント力養成・向上プログラム 概要

川端亮 先生[人間科学研究科]

これからの大学は,知的基盤社会を先導するという重要な役割を担うことが期待されています。そのためには教員のみならず,経営を担う職員もその能力を最大限に発揮することが期待されています。本プログラムは,これからの大学や教育組織の経営に携わる者が必要とする知識と能力の基礎を大学院において提供することを目的に設置しました。そのため,事務職員の履修も予定されています。

【大学院まで来て今更だけど,大学ってそもそも何?】

【大学職員になりたいけど,大学職員ってどんな仕事なんだろう?】

【日本の大学の政策について,大阪大学について,理事や副学長と話してみたい。】

【大阪大学をフィールドに大阪大学を調査研究したい。】

というように,大学自体やそのマネジメントに興味を持ち,教員と職員と一緒にプロジェクト型の学習を楽しんでできる方の参加を期待しています。

K5. ユネスコチェア「グローバル時代の健康と教育~健康のための社会デザイン~」 概要

山本ベバリーアン 先生[人間科学研究科]

2018年秋,阪大にユネスコチェア「グローバル時代の健康と教育(Global Health and Education:GHE)」が設置されました。

教育と健康に関するグローバル課題を取上げ,研究と教育を通じた人材育成からSDG3(健康)およびSDG4(教育)達成に貢献します。

本高度副プログラムは,ユネスコチェアGHEのコンセプトに則って実施し,人びとの「多様な健康」について文系・理系の枠を越えた広く深い対話ができ,将来的にユネスコ,WHOやユニセフ等の国際機関で活躍できる人材育成を目指します。

健康格差の主要な要因は,医療環境よりもむしろ社会環境にあることが知られており,言うまでもなく健康格差はさらなる社会格差を引き起こす主要な要因でもあります。この悪循環を是正するための最善のツールは教育にあると言われています。国や地域の経済発展の度合いを問わず,学校教育における健康的な環境整備が喫緊の課題とされています。こうした課題に取組むには,学際的な議論が不可欠です。

医学,工学,社会学,経済学,政治学,文学などなど,多様な専門分野から「知の卵」が結集することを期待しています。

K6. 基礎理学計測学 概要

豊田岐聡 先生[理学研究科]

近年、計測・分析装置がブラックボックス化し,その原理をよく理解せずに利用していることが多くなっています。その結果,得られた結果についての考察や評価を十分に行えなかったりするケースが増えてきています。また,他の誰も見たことがないようなモノを見ようとする時には既存の計測機器では不可能な場合がほとんどで,新たに機器や分析手法を開発することが必要となる場合もあります。このような場合にも,測定原理などをしっかりと理解していることが必須です。自分自身で装置開発をしないにしても,原理をしっかりと理解していれば,装置開発者やメーカーに対して,こういうものを測定したいとか,こういう測定ができるようにしたいとか伝えて,新しい計測技術開発につなげることも可能になります。

これまで装置をブラックボックスで扱うことを気持ち悪いと思っていた人,そしてこれまでブラックボックスにしていることに何の違和感も感じてこなかった人,是非このプログラムを受講し,計測の基本原理を学びましょう。そして,学んだ計測技術を実際の研究に役立て,世界最先端の研究を行なって下さい。

K7. 健康医療問題解決能力の涵養 概要詳細

磯博康 先生[医学系研究科(医)]

本プログラムは,健康医療問題の解決のための基本知識,技能を習得するため,医学系研究科修士課程の公衆衛生学コースの授業である,疫学総論・各論,応用臨床疫学,健康環境リスク論,行動医学・健康科学,健康政策学,ライフサイエンスの倫理と公共政策学,経済学・経営学の基礎理論,医療経済・経営入門,医療・法・裁判,死因究明学,国際感染症学,医療安全リスクマネージメント学総論,精神・身体健康増進学各論,医学統計学総論・各論,グローバルヘルス学総論,医療経済産業政策学総論・各論といった多様な科目を提供しています。開講時間は,平日夕方,土曜日,夏季集中とし,多様なバックグラウンドを有する学生に門戸を開放します。

さらに,本プログラムは,科目等履修制度や公開講座として,社会経験の豊富な学生が多く参加して,健康医療問題について活発な議論を行う場を提供しています。社会で生活している人々の健康という,医科学を超える問題に対する解決能力を持つ人材の育成を目指しており,健康医療問題に関心があり学ぶ意欲のある学生や臨床医師も歓迎します。

K8. スポーツ医科学研究プログラム 概要詳細

中田研 先生[医学系研究科(医)]

本プログラムは, スポーツや健康増進に関わる医学・科学的研究手法を学び, スポーツ界のリーダー, スポーツ研究指導者に必要な基礎と応用知識の習得を目的としています。

また, スポーツ庁主導事業への参加, 日本スポーツ振興センター(JSC), 国立スポーツ科学センター(JISS), 他大学, 企業と連携・協力して実施している「スポーツ研究イノベーション拠点形成事業(SRIP)」などのスポーツ医科学研究のプロジェクトの研究取り組みなど, 視野を広げる内容を充実させていることも特長です。

本プログラムではスポーツ医科学研究者として, 世界のスポーツ界で指導, 研究, マネージメントを行えるマルチプル人材, グローバルイノベーターに必要な基礎を学べます。そして, スポーツ障害治療, 予防, 選手育成と強化の秀でた知識とマネージメント能力をもち, 将来のスポーツ機関(スポーツ庁,JSC,JOC, JISSなど)など日本のスポーツ界を牽引するのみならず, 国際オリンピック委員会(IOC), 国際サッカー連盟(FIFA), FMARC, 国際テニス連盟(ITF)など国際スポーツ機関で貢献できる人材の育成を目指しています。

K9. 健康・医療イノベーションプログラム 概要詳細

中田研 先生[医学系研究科(医)]

近年,交通網や情報通信技術の飛躍的な発達により人,モノ,情報が大量かつ短時間に国境を超える時代となりました。医療においても,希望する治療のために国境を越えて患者が受診し,複数の国で同時に臨床試験や新薬開発が行われます。一方,アジアやアフリカの開発途上国では経済成長に伴い生活習慣病や高齢化が問題となりつつあり,超高齢化社会である日本の取組みを共有し解決することが期待されています。

このような新しい時代の医療ミッションの達成には,従来の医師や看護師,研究者といった職種に限定しない新たな人材,すなわち健康と医療をグローバルな視点で捉え,先進医療や国際医療のイノベーションを担う新たなグローバル医療人材の養成が求められます。

健康維持の重要性や日本の医療の優れている点や課題,海外の医療事情を学び,さらに未来医療開発や医療政策といった側面からもアプローチし,医療におけるイノベーションやグローバリゼーションの実践に向けた幅広い知識だけでなく,新たな着眼点や柔軟な発想法を獲得することを目指します。医学,文系や理系を問わず,世界の医療について真摯に考える意欲的な大学院生の受講をお待ちしています。

K10.医学倫理・研究ガバナンスプログラム 概要詳細

加藤和人 先生[医学系研究科(医)]

ヒトゲノム解析やiPS細胞を用いた研究など,最先端の医学研究は急速に発展してきており,ゲノム医療や再生医療といった形で医療への応用も進みつつあります。先端医学・医療が社会と調和の取れた形で発展するためには,医学倫理や研究ガバナンスに対する取り組みが必要になります。最近のもう一つの例としては,ゲノム編集技術を疾患の治療に,どこまで,どのように用いるのがよいのかといった問いへの取り組みも重要になっています。

本プログラムでは,そうした社会的・学術的状況を背景に,研究や医療の現場で働く専門家が,医学倫理と研究ガバナンスの専門的・実践的知識を身に着けるために設置されました。さらに,医学倫理・研究ガバナンスを主たる専門として,将来,大学院で学ぼうと考えている人々が,基礎知識を取得し,自ら課題に取り組む力を身に着けることができるようにデザインされています。

講義の受講者には科目等履修生などの社会人も混じっており,背景としては,医学,保健学はもちろん,工学,法学,公共政策,心理学など実に多様な方がおられます。そうした学生同士の分野横断的な交流も本プログラムの利点となっています。

K11. 高度がん医療人材育成プログラム 概要詳細

小泉雅彦 先生[医学系研究科(保)]

本邦のがん医療の現状は,がん医療の専門人材育成が遅れています。特に,がんゲノム医療,小児AYA希少がん,緩和医療を含むライフステージの3分野に関する人材が不足しており,これらを束ねたがんのチーム医療の実践が不十分です。

これらがん医療に係る専門分野を担う人材の育成をする目的でこのプログラムを始めました。 受講生としては,がん医療専門医の腫瘍内科専門医,放射線治療専門医,緩和医療専門医,がん医療専門技術職のがん専門看護師,医学物理士,細胞検査士,がん専門薬剤師を目指す者を想定しています。更に専門外であっても,何らかの形でがん医療に関わりたい,又は,この領域を学習されたい方も対象です。

がんの知識を短期で集中的に学ぶ内容となっています。各科目はチーム医療の推進,がん医療の専門知識,がん医療の社会性・地域~広域性の3つの分野の何れかの内容を包含しています。

このプログラムを通じて,がんに対する専門知識を持つだけではなく,豊かな人間性を持った医療人材,サポート人材として,受講生が成長していくことを望んでおります。

K12. 看護教育・管理人材育成プログラム概要

井上智子 先生[医学系研究科(保]

本プログラムでは,看護教育・看護管理の基本となる諸理論を学習し,看護の質向上につながる教育・管理の展開方法について学ぶとともに,国内外のヘルスケアシステムの変遷や特徴について学習し,これからのヘルスケアサービスのあり方について考えます。

看護学は,人々の生きる力を引き出し高めるために,さまざまな学問領域の知識体系を基盤として実践される総合科学です。ライフ・スパンの延長,医療の高度化,生活環境や価値観の変化を受けて,健康課題が多様化・複雑化する時代を迎え,多方面から人々の健康と幸せを支援できる資質の高い人材の育成が急務となっています。保健医療学系のみならず,自然科学や工学,社会科学から人文科学まで,専門分野の学修をめざす大学院生の皆さんが,本プログラムでの学びを通して,看護教育・看護管理についての理解を深め,各人の立場で質の高いヘルスケアサービスの提供について提言できる人材となられることを期待しています。

K13. 麻酔管理教育プログラム 概要

井上智子 先生[医学系研究科(保健学専攻)]

わが国では,外科手術の高度化・多様化が進む中,手術麻酔の需要が増大しています。市中病院では,麻酔科医不足が深刻化しており,麻酔科医だけで手術麻酔を管理することが困難になると予想されています。

本プログラムは,このような医療の現状を踏まえて麻酔管理を科学し,手術麻酔管理におけるチーム医療の実現につながる麻酔管理教育について考え,多方面からの学習機会を提供する科目構成となっています。

麻酔科医と協力して麻酔管理を担う医療者に必要とされる教育体系について考え,手術麻酔の管理をチームで行う体制へと整備する要件等を洗練させていただきたいと思います。

さまざまな専門分野の受講生の熱意が,わが国の手術麻酔の需要に対応し,質を保証する麻酔管理を実現させます。

本プログラムを受講することによって,麻酔管理をめぐる現状を知り,高齢化・高度化する日本の医療を,安全性,効率性,質向上の観点から考えることができるようになります。

K14. まちづくりデザイン学 概要

澤木昌典 先生[工学研究科]

本教育プログラムにおいては, これからのまちづくりに携わろうとする人に必要とされる, 「かたち」「しくみ」「こころ」の形成のあり方に関するデザイン力を, 生活の質の向上, 産業の活性化, 社会サービスの効果的な提供などの視点から, 養うことを目指します。そのため, 工学研究科の地球総合工学専攻, 環境・エネルギー工学専攻, ビジネスエンジニアリング専攻, そしてCOデザインセンターの計画学分野の教員が提供する, 主に居住まちづくり, 交通まちづくり, 環境まちづくり系の諸科目を基礎として学び, 具体の地域・まちづくりデザインにおいて, これらの要素を総合化力を養うという授業体系を備えています。 教育目標としては, 以下の5点を置いています。

  1. 現実のまちが抱えている問題発見と課題抽出能力の養成
  2. まちづくりデザインを構成する各分野における基礎的知識の習得
  3. 課題解決のための各分野における実践技術の習得
  4. 各分野における個別デザイン能力の養成
  5. 具体の地域における総合的デザイン能力の養成

K15. 安全なデータ利活用のためのセキュリティ人材育成プログラム 概要詳細

宮地充子 先生[工学研究科]

情報セキュリティは,情報セキュリティガバナンスにみられるように,組織全体で取り組むものです。また,IoT,ブロックチェーンやスマートコントラクトにみられるように, 情報セキュリティは経済活動にも大きな影響を与えます。

本プログラムでは, セキュリティビジネスの実務に必要なサイバーセキュリティ, リスクマネジメント, 法制度, 暗号技術の応用, プロックチェーン・IoTなどの最新技術から, 実務を支える理論として数学, アルゴリズム, 暗号理論などのセキュリティ基盤技術までを幅広くカバーしており, 社会システムにセキュリティ技術を安全に適用できる知識の獲得と現場知識の涵養を目指します。

また, 土日に開催される課題解決型演習 (PBL) では, 受講生は社会人と大学院生から構成されるグループで協力し課題解決に臨むことで, セキュリティソリューションの習得に加えて, コミュニケーション力, ダイバーシティ力, 協働力, プロジェクト実行力の向上も目指すことができます。

K16. 科学技術をイノベーションにつなぐために 概要詳細

山本孝夫 先生[工学研究科]

科学技術をイノベーションに繋ぎ社会に役立てる意欲を持つ理工学系の院生が主対象ですが, 技術の社会実装に興味がある経営系の院生もOKです。そんな方の近未来の仕事は研究機関や企業での研究開発だけでなく, 技術を活用するビジネスの企画立案やマネジメントです。これに対応する知識と能力の育成が目的です。阪大の産学連携体制を背景に企業からの連携教員も参画します。興味ある科目だけの履修もOKです。

  • 理工系院生の近未来の仕事の社会状況, 産業界の動向, 求められる能力
  • 研究や技術が社会課題を解決し社会的意義や価値を持つことの重要性と事例
  • 広く集めた既存の技術・事業との融合で価値を持たせるオープンイノベーションと知的財産や技術標準の重要性
  • 研究の企画や進め方, 新技術の扱い方, 成功や失敗の要因

三つの授業形態を含みます,

  1. 理工系院生向けの基礎的な経済戦略や経営管理の座学
  2. 研究成果の事業化プランを立案する演習
  3. 実ケースを題材に考え発言・討議するケース授業:社外に技術を求めたオープンイノベーション, 新技術からビジネスに至った事例, 異分野ベンチャーと大企業との融合による経営革新

K17. 環境イノベーションデザイン学 概要詳細

下田吉之 先生[工学研究科]

オープンイノベーション教育研究センター(COiRE)は全学の大学院生を対象とした大学院高度副プログラム「環境イノベーションデザイン学」を開講し,サステイナビリティに関する俯瞰的な知識とその学問的アプローチを学ぶ機会を提供しています。

本プログラムでは,サステイナビリティや環境問題に関する様々な学問領域に関する俯瞰的な知識を身に着け,構造的に理解することを目的とします。また,持続可能な未来社会のデザイン(フューチャー・デザイン)に関わる考え方や実践力を身に付けます。具体的には,未来社会をデザインし,そのような社会を導くためにいろいろな分野の研究成果や技術シーズを結び付けイノベーションを誘導するための学問的アプローチ(環境イノベーションデザイン)について学びます。授業では座学に加え,グループワーク,実地見学や短期プログラム等を実施し実践力を培います。また,他大学の学生と交流する場も提供します。

この教育プログラムを通じて,大阪大学の学生がサステイナビリティや環境イノベーションデザイン学の知識と考え方を身につけ,それぞれの分野での専門家として社会で活躍することを期待しています。

K18. 高度溶接技術者プログラム 概要詳細

才田一幸 先生[工学研究科]

このプログラムでは,ものづくりに欠かせない世界に通用する溶接技術の知識を獲得できるようにカリキュラムを組んでいます。

プログラムを修了し,就職してから生産現場において,4年以上の実務経験を積むとともに,より実際的な知識の修得に努めると,国際溶接学会(IIW)によるIIW溶接技術者資格制度の受験資格を得られます。

このプログラムでは,工科系大学卒以上が資格要件となっているIWE(International Welding Engineer)の受験資格を得るために科目を整備しました。この資格を持つということは,世界に通用する溶接技術の知識と能力と経験を有していると国際的に認められることになるため,グローバルに活躍するエンジニアを目指している人には心強い資格です。

このプログラムを通じて,「知力・体力・活力」がそろった元気で打たれ強い人,専門力を持ち,ものづくりのイノベーションを起こせる人を養成したいと考えています。単に資格取得だけを目的とするのではなく,「ものづくり」を支え,人から尊敬されるような仕事のできる「スーパーIWE」になってほしいと願っています。

K19. DSデータ科学 概要(1)概要(2)概要(3)概要(4)概要(5)概要(6)

内田雅之 先生[基礎工学研究科]

データ科学や統計学に関する副プログラムとして「データ科学」と「DSデータ科学」があり,講義科目はほぼ共通です。「データ科学」は座学が中心でデータ科学に関する広い視野の獲得を目的としているのに対して,H31年度に新設された「DSデータ科学」は,データ科学に関するより実践的なプログラムを提供します。演習・実習によって即戦力のデータサイエンティストを育成します。両方のプログラムに登録し修了することも可能です。

Googleのチーフエコノミストであった Hal Varian氏がI keep saying the sexy job in the next ten years will be statisticians.

と語ったのは2009年でした。それから10年を経て,日本では,すでに2つの大学でデータサイエンス学部が設置され,他の複数の大学で同様の学部・学科の設置準備が進んでいます。

本プログラムを履修することで,データを分析することの意味と意義,統計がリテラシーと云われる所以が理解され,実践的なデータサイエンティストへのキャリアがスタートします。

K20. デジタルヒューマニティーズ:分析方法論と実践 概要詳細

田畑智司 先生[言語文化研究科]

デジタルヒューマニティーズは,伝統的な人文学とデジタルとの有機的な結合により,人類知の取得,解釈,比較,参照,表現方法などの再構成に取り組む分野横断的な研究・教育領域です。それは,文字や紙媒体だけでは不可能な資料・史料の理解やテクストの読み,エビデンスの可視化,独創的なリサーチクエスチョンの創成を実現するとともに,方法論的共有地に基づく協働(interoperability & collaboration)などを通して,人文知の新地平を切り開く取り組みでもあります。

当プログラムは,デジタルヒューマニティーズの現在(いま)を俯瞰する概論科目を必須要素とし,自然言語処理ならびにコーパスマイニング,データ解析に関するモジュールを組み合わせて構成されています。それぞれのモジュールで基礎理論と応用実践の方法論を有機的に組み合わせて教授します。提供する講義とコースワークを通して,デジタル化した人文学的データを的確に処理し,ニーズに合致した情報の鉱脈を掘り当て活用する高度な「デジタルヒューマニティーズ・リテラシー」を修得することが可能になります。受講生の皆さんの積極的な参加をお待ちしています。

K21.世界の言語文化とグローバリゼーション 概要

伊勢芳夫 先生[言語文化研究科]

人類は太古から大規模な移動を繰り返しながら,言語文化を形成してきました。今日の世界地図が作られる契機となったのは,コロンブスら海洋探検家による大航海の結果,アメリカ大陸やオセアニア地域などの存在がヨーロッパで認識されるようになったからです。

そしてこれらの地域の「発見」が,移民や奴隷貿易も含めた貿易の世界的拡大へとつながっていきました。

さらに,18世紀のイギリスで始まった産業革命以降の「西洋近代」の影響がアジア・アフリカまで及び,社会制度,産業,金融,貿易,そして軍事面でグローバルな変化がおこっただけではなく,それに先立って地理学,人類学,民俗学等の学問研究の発展により,より広範で精緻な「世界観」が作り上げられるとともに,その知識が論文,新聞・雑誌記事,フィクション・ノンフィクションの著作物となって世界中に流通していきました。

本プログラムは,文学テクストを中心にメディアや芸術による文化表象や具体的事象を言語文化的視点から考察し,それらの表象を生み出す世界各地のさまざまな言語文化とグローバリゼーションの進む世界のあり様を理解して,高度な国際性を涵養することを目的として設置しました。

K22.言語学 概要

宮本陽一 先生[言語文化研究科]

近年,言語学は理論的な発展が著しく,社会言語学,心理言語学,応用言語学等の研究領域もさらに広がりを見せています。

分野横断的な研究についても,脳科学として人間の言語理解・算出のメカニズムを解明するfMRI等を用いた実験研究,自然言語との比較が欠かせないAI関連の研究等において言語学的な知識は必須です。

また,社会的,文化的,歴史的背景を正しく理解せずに諸言語の現状や歴史の理解は考えられません。このように「言語」に関する学問的な拡がりと深化が進む中で,言語学の果たす役割はますます重要性を増しています。

このような現状を踏まえ,当プログラムは,「言語」に関わる幅広い科目群を提供します。受講生それぞれの「言語」に関する興味に合わせて講義を選択することによって,「言語」を多角的に考察する力を育成し,高度な言語学の知識を修得することが可能になります。

受講生の皆さんの積極的な参加をお待ちしています。

K23.グローバル地域研究 概要

菅原由美 先生[言語文化研究科]

1970年代以降,国家や(東・東南・南アジアなどの)「地域世界」単位で分析をおこなう地域研究がさかんに行われましたが,昨今のグローバリズムの進行により,我々は従来の地域的枠組みにとらわれずに,「比較」と「歴史」という分析手法を積極的に取り入れて,グローバルな繋がりについても考える必要性が出てきました。

また,ディシプリン研究には,地域研究的な地域に対する総合的で深い知識が,そして,地域研究にはディシプリンの理論的知識が必要です。

この二つが組み合わされた時に,学問は専門性の枠を超え,実際の様々な社会的要請にも対処できるような知となりますが,地域研究とディシプリンとの両立は,横断型プログラムでなければ実現が難しいものです。

それを踏まえ,本プログラムは,日本唯一の外国学研究を含む総合国立大学である阪大の利点を生かした分野横断型プログラムを目指します。言語文化研究科での地域研究講義・ゼミと,さらにディシプリンを学ぶための他研究科の授業で構成されます。文系・理系に関係なく,地域にコミットしたいと思う積極的な学生の参加を歓迎します。

K24. グローバルリーダーシップ・プログラム 概要詳細

野村美明 先生[国際公共政策研究科]

リーダーシップは, 社会生活のあらゆる場面で求められている能力です。

「社会に対して何かをしたい」と周りの人に呼び掛けたときに, 既にあなたはリーダーシップを発揮しているのです。リーダーシップは, 企業や政府などの組織のトップのためにあるわけではありません。皆で何かを成し遂げたいと願うあらゆる人に必要なものなのです。

グローバルリーダーシップ・プログラム(GLP)では, 国際社会にとどまらず地域社会でも活躍できる人を育てることをめざしています。特長は「本物から学ぶ」ことと「やってみる」こと。ディスカッションを重視した対話的授業, 合宿, ケーススタディ, 他大学との合同模擬事例演習で, リーダーシップに必要な聴く力, 交渉力や説得力を身につけます。

GLPの教育方針は, 学生が主体となって教員や企業などのパートナーと共に授業やプロジェクトを企画し運営することです。企画, 実施, 観察, 気づき, 変容を反復練習することによって, 自然と人のために行動するリーダーシップを身につけることができるのです。

プログラムを通じて, 専門や国籍や年齢を超えて活動できるリーダーが巣立って頂ければ幸いです。

K25. ヒューマンウェアイノベーション副プログラム 概要詳細

清水浩 先生[情報科学研究科]

情報技術の類まれな発展により,人間と人間,人間と環境・機械との間で予測困難な課題が生じており,また情報システムが人間や環境にかける負担も急速に増大しています。このように激変する情報社会では「生命システムなどが持つ仕組みを有し,人間・環境に調和した情報社会を構築する新しい技術:ヒューマンウェア」の確立が急務です。本プログラムでは,このヒューマンウェアという視点から,「情報科学,生命科学,認知・脳科学」の包括的な理解の下で,これらの融合から自ら課題を設定し,グループを組織・牽引してそれを解決することにより,新しいイノベーションへと導く人材を育成します。

具体的には,様々な学生が,それぞれの目的に応じて自主的に成長するための,主に実践を通した学びを提供しています。例えば,異分野の学生が集まって,必要な場合には教員を取り込み,チームにて課題を設定して解決するという実践の中で,必要な能力を身に付けてもらいます。特に,講義を聞いて学ぶということよりも,様々な学生や教員とのつながりや,自身の行動と思考により成長することを想定しています。

文系理系を問わず,上記に関心があり,意欲のある学生を歓迎します。

K26. 感染症学免疫学融合プログラム 概要詳細

岩本亮 先生[微生物病研究所]

病原体は我々の体のシステムを熟知しているかのように,生体内に感染し病態を発症します。一方で我々は病原体の感染に対抗すべく,免疫系を発達させ防御してきました。病原体と免疫系の相関は,長きにわたる攻防の歴史です。感染症の克服のためには,病原体の感染メカニズムと,我々の免疫応答メカニズムの両方に対する理解が不可欠です。特に,新型インフルエンザなどの新興感染症や,全世界に脅威を与えているAIDSやエボラ熱など,グローバル化が進む近年の世界情勢において,感染症対策は国境を超えた世界的問題となっています。本プログラムはこれらの状況に対応し得る研究者の育成を目的としています。

本プログラムでは,微生物病研究所,免疫学フロンティア研究センター,医学系研究科というトップレベルの研究者が多数集積する環境を最大限に活かし,病原体の感染メカニズムと,感染を防御する我々の生体システムの両方に精通する研究者の育成を目指します。

多様な病原体とそれに対する応答系の理解は,細胞および生体のシステム全体の理解へとつながります。感染症学・免疫学を通じて,広く生命現象への理解につながる授業プログラムを展開します。

K27. 蛋白質解析先端研究プログラム 概要詳細

栗栖源嗣 先生[蛋白質研究所]

蛋白質研究所は,生命機能を分子および原子のレベルで明らかにすることを目指して設立された研究所で,1973年に国産装置を用いてアジアで最初に蛋白質の立体構造解析に成功しました(テクノアライアンス棟玄関に,初期の産学連携の例としてパネル展示有).構造生物学研究の特徴は,装置利用の点では物理化学をベースとした計測科学であり,生物機能を明らかにすると言う点では,分子レベルの生物学である学際領域研究であることです.最先端の構造生物学研究を行うには,計測科学と分子生物学の双方の理解が不可欠です.

本プログラムでは,蛋白質研究所が得意とする構造生物学分野で,大型特殊装置や国際的データベースを利用した先端研究に触れながら,高度な専門性と幅広い見識を身につけたい人を歓迎します.大型特殊装置の開発担当者からの外部講師による講義も準備しています.プログラム中で興味のある講義だけの履修も歓迎しますので,積極的に応募してください.

集中講義の開講時期などプログラムの最新情報については詳細を確認してください.

K28. インターカルチュラル・コミュニケーションの理論と実践 概要詳細

村岡貴子 先生[国際教育交流センター]

グローバル化・多文化化が進む現代社会において,世界と日本を考える上で必要な教養の獲得,実社会に出て求められる実践能力の基礎の養成がこのプログラムの目的です。また現代社会のインターカルチュラル・コミュニケーションに関する種々のトピックについて,問題意識を共有しつつ,自由な意見交換により,受講者は多様なものの見方を養い視野を広げることができます。

トピックは4人の教員が設定しており,1)言語の教育やコミュニケーションを分析する方法論の検討(質的分析を中心とした研究方法を理解し,自分の研究計画を検討する),2)書記言語によるコミュニケーション分析とアカデミック・ライティング(目的や読み手に応じた書記言語コミュニケーションの実践力を高める),3)言語文化教育論(多言語多文化的状況で行われる言語文化教育を言語政策の観点や時事問題から考える),4)多文化状況の中の市民社会(コミュニケーションの重要性が認められる多文化的な市民社会について多様な観点から社会や政治の問題を考える)など言語教育,文化,社会などの問題を分析しつつコミュニケーション上の問題を多様な観点から検討する授業を展開します。

K29. 予測社会医学プロフェッショナル育成 概要詳細

木村正 先生[国際医工情報センター]

医療環境を改善するため,新しいシステムを適用しようとするとき,導入による影響を予測し,システムを修正し,現場に適用します。さらにはシステム運用の結果として生じた影響を検証し問題点を克服するためのシステム修正を行います。このようなプロセスが,より良い医療システムの構築には必須です。

このプログラムでは,公衆衛生学・実験経済学・基礎統計学を基本的に理解し,それらを融合した医療経済学を,実践的研究を通じて学ぶ場を提供します。最初は大阪大学のメンバーを中心に開講しましたが,現在は,このプログラムのOBを中心に大学共同利用機関法人・総合環境地球学研究所,高知工科大学,神戸大学,岐阜大学,奈良医大,流通科学大学,園田学園女子大学,岐阜医療科学大学など大学横断的に議論がなされています。さらに行政担当者のメンバーも参加する実践的なプログラムです。具体的には岐阜県・大阪府における周産期医療システム集約化の推進方法についての検証に関する調査・研究を進めています。

座学ではなくこれらに積極的に関与していただくことで実践力を身に着けていただきたいと思います。

K30. メディカルデバイスデザイン 概要詳細 English

岡山慶太 先生[国際医工情報センター]

患者さんを救えるのはお医者さんだけではありません。医療機器開発のプロになって, 世界の患者さんを助けませんか?

医療機器開発のプロジェクトマネージャー養成プログラムです。医療機器メーカーへの就職を考えている方, 医療行政関連で勤務を考えている方等は勿論, 医療機器に興味のある全ての方のためのプログラムです。社会人と一緒に学びますので, 積極的に動けば卒業後に役立つ出会いもあると思います。医療機器開発の目的は, 医療現場におけるニーズを的確に捉え, それを解決する機器を開発することです。臨床の場で使用する機器は, さまざまな法規制に対応する必要があり, 最終的にビジネスとしてのアウトプットを目指すものであるため, 組織作りから運営, 資金集め, 販売計画の策定までをチームで行う必要があります。医療機器開発に携わるメンバーとなるために必要な医学知識, 法規制, 倫理, 知財, 組織運営, 販売等のマネージメントについて学習し, 最新の医療機器に触れながら, 機器の構造, 特徴, 用途, 目的について, そして実際の医療機器開発の現場について講義と実習形式で学びます。

※社会人, 学部生の受講も可能(当センターWEBよりお申込み下さい)

K31. バイオメディカルインフォマティクス 概要詳細

野村泰伸 先生[国際医工情報センター]

高度先進医療福祉社会を築くことは,我が国の緊急課題です。本プログラムは,大学院修士・博士課程学生を対象に,特に生体機能発現メカニズムに関する最先端の医工学・健康情報学と医学・医療の双方に精通し,社会ニーズ・医療ニーズ・患者ニーズを理解したエンジニア,医療技術者をはじめとする多様な人材を育成することを目的とします。人の健康への貢献を目的として行われる科学的研究の計画,データの収集,モデル化,解析,診断・評価・解釈において,必要となる基礎的な知識を学び,情報学・数理科学などの学問をベースに,理論や実験に代わる新たなアプローチとしてのインシリコ技術を,実際の医学・医療分野の課題に適用できる能力を持った人材,高度医療情報処理技術者やゲノム・蛋白情報解析技術者を育成します。実際には,データベースの利活用,数理モデル,信号処理,シミュレーションなど多岐にわたる情報工学技術の臨床医学への応用が行えるようになるための講義を行います。最終的には,新規医療機器の開発や新薬効果の客観的評価などを通じて,科学的根拠に基づく医療の推進において中心的な役割を果たす人材を養成することが目標です。

K32. バイオマテリアル学 概要詳細

中野貴由 先生[国際医工情報センター]

21世紀の疾病治療は、ゲノム情報、トランスクリプトーム情報、プロテオーム情報、細胞情報等が駆使されていくと思われます。臓器移植に代わる手段と考えられた人工臓器に関する研究も、高分子材料、金属材料、セラミックス材料分野での進歩と歩調を合わせるかのように広がりを見せ、透析システムや人工肺等が格段に進歩し医療現場で不可欠な存在になっています。高分子ナノ粒子で代表されるように、材料分野ではナノテクノロジ-との融合が進み、より高機能な材料が医療に生かされることが予測されます。さらに生きた細胞そのものをも「薬」あるいは「素材」と見なした細胞療法(再生医療、細胞性製剤)や、細胞操作による組織構築が新たに台頭し、今まさに薬物概念のパラダイムシフトが起こりつつあります。これら21世紀医療で不可欠となることが予想される新規治療薬としての遺伝子や蛋白質、また人工臓器、さらには細胞などを現実に生体に適用するためには、それらの作用を安定且つ最大限に引き出すことのできる、分子レベルでの設計を含めた科学技術の集大成が必要です。本プログラムでは、次世代型薬物、人工臓器等を設計するにあたって求められるインテリジェントマテリアルの開発とDDSを含めその医療応用について概説し、治療戦略を構築できる人材育成を目指します。

K33. データ科学概要(1)概要(2)概要(3)概要(4)概要(5)概要(6)概要(7)詳細

内田雅之 先生[数理・データ科学教育研究センター]

数理・データ科学教育研究センターのデータ科学部門は、大阪大学大学院各研究科に在籍する大学院生を対象として、大学院等高度副プログラム(博士前期課程相当)「データ科学」を提供しています。本プログラムは、統計数理コース、機械学習コース、人文社会統計学コース、経済経営統計学コース、保健医療統計学コース、ビッグデータ&データサイエンティストコース、Statistics-in-English Course、医学統計学コースの8コースから成り、受講者はいずれか(複数可)を選択します。本プログラムの修了者が携わる業務として、

  • メーカー等におけるデータサイエンティスト
  • 製薬会社のバイオスタティシャン
  • 調査会社(市場調査,マーケティング)のデータアナリスト
  • コンピュータのスキルを活かすIT技術者・システムアナリスト
  • 公的データを大量に扱う公的機関の分析官

等があげられます。また、国際的に活躍できる統計科学、機械学習、社会科学や医療保健・疫学の教育研究者を目指す修了者もいます。

本プログラムで提供される学際融合教育を通じて、データ科学分野で活躍する次世代リーダーとなることを期待しています。

K34. 数理モデル 概要(1)概要(2)概要(3) 詳細

小林孝行 先生[数理・データ科学教育研究センター]

「数理モデル」は数理・データ科学教育研究センター(MMDS)モデリング部門(DMM)が提供する大学院等高度副プログラムです。これは,大阪大学大学院各研究科に在籍する大学院生を対象としたもので,応用数学コース,システム数理コース, 数理工学コースの3コースを設けています。履修生はいずれか,もしくは複数のコースを選んでこのプログラムを受講することができます。また,いずれのコースも,共通科目や集中授業も一部採用し, 柔軟な教育形態としています。

数理モデルを用いて具体的実体を記述し, 数学解析と数値シミュレーションを用いて現象を予測する能力は社会的な要請も高く,大学院生の進路先の拡大にも繋がっています。「数学イノベーション」が声高に言われている現在,技術革新と社会構造の変化に対処し, 新規性のある研究を牽引する人材が必要とされているのです。

領域横断的な科学技術だけでなく,産業との協働も視野に入れた新規分野や国際的分野など広い知見を得ることも出来ます。本プログラムは, 修了生が数理モデルを自在に操るスキルを習得し, 社会や学術研究に還元できることを目指す, DMMの活動の中心なのです。

K35. トランスカルチャーの技法 概要(1)

島薗洋介 先生[グローバルイニシアティブ・センター]

現在,日本では在住外国人が増加するなかで,望ましい多文化共生の在り方が模索されるようになっています。

また,社会の高齢化が進行するなかでは,医療・福祉の領域で,研究と実践を架橋し,専門家と市民の協働をとおして問題を解決することが求められています。そうしたなかで,文化や立場,視点の相違を越えてコミュニケーションや交渉を実現し,紛争やもめごとを解決する技能を有する人材が求められています。

このプログラムでは,参加型学習,体験型学習や実習を取り入れた教育プログラムを軸にしながら,トランスカルチャーと協働の技法を学ぶことを目的とします。参加要件はありません。理系や文系を問わず,言語,文化,宗教の差異を越えて,コミュニケーションや交渉を実現させるための実践的技能を身につけること,そしてフィールドワークやエスノグラフィー,ジャーナリズムなどの技法を学ぶことで,地域社会の課題解決のために研究者と実践家,専門家と市民の協働を実現するための技法を学ぶ意欲をもった学生を歓迎します。

K36-39. ナノサイエンス・ナノテクノロジー高度学際教育研究訓練プログラム 概要検索画面 ※キーワードに「ナノ」と入力 詳細

伊藤正 先生[ナノサイエンスデザイン教育研究センター]

学生の皆さんが大学や社会で活躍するためには,知識を学ぶだけでなく,獲得した知識をアレンジし,デザインする知恵が必須です。この知恵を育み実践するのが本プログラムです。

MCプログラム:学際横断的講義群を選択でき,実習では自分の専門分野以外の手法を実際に学べ,現役の企業研究者・技術者によるキャリアアップ講義では自分の研究の社会での位置づけを知ることができ,卒業後のキャリアパスを考える機会にもなります。

DCプログラム:自分の研究に加えて,将来のキャリアパスに繋げるための産学リエゾンPAL教育研究訓練,博士研究へ新境地を付加できる学際萌芽研究訓練があります。

共通プログラム:土曜講座では,科学の社会性や技術デザインについて社会人を交えての討論という貴重な体験が出来ます。英語での海外大学とのTV交換講義,招へい海外教員による夏の学校があるので,グローバルな感覚を養うために是非とも挑戦して下さい。

幅広い考えのキャリアパスに繋がったとの先輩の声や企業の評価もあります。自分の専門の殻から飛び出して違った視点から自分の研究を眺め,新たな発見や体験をしたいという意欲的な学生諸君の参加を歓迎します。

K40. 知的財産法を修得した人材育成 概要詳細

秋山卓也 先生[知的基盤総合センター(知的財産部門)]

<趣旨> 知的財産には、発明に関わる「特許権」、商品等のデザインに関わる「意匠権」、商品・サービスの名称やロゴ等に関わる「商標権」、文化芸術作品等に関わる「著作権」など様々なものがあります。本プログラムでは、理系・文系を問わず様々な分野の学生が今後研究者生活やその他の職業生活を送っていく上で非常に有益なものとなる知的財産法に関する知識を修得することを目標としています。

<概要・特徴> 本プログラムでは,特許法、意匠法、商標法、著作権法、不正競争防止法などに関する基幹的な知識を身に着けるための科目に加えて、演習形式による発展的な学習をするための科目や契約・実務等の周辺領域に関する科目等、様々な科目が開講されています。各科目の担当教員は,知的財産法の研究者はもとより,弁護士・弁理士・公務員等の実務家も含まれており,幅広い視点から知的財産法を学習することができます。

<進路等> 知的財産法に関わる専門職としては弁理士がありますが、このほかにも,発明を行う研究者、企業の法務部や知的財産部,エンターテインメント業界等、様々な職業に就く上で本プログラムで学んだ知識を活かすことができるでしょう。

K41. 超域イノベーション高度副プログラム 概要詳細

木多道宏 先生[国際共創大学院学位プログラム推進機構]

今日の社会では,様々なものやことが相互につながる豊かな未来が展望される一方で,各種の困難な課題を包括的に取り上げようとする動きも現れています。一方では,社会での取り組みが個々に分断された領域の中で行われ,専らそれぞれの高度化や効率化が進んできたこと,また,それらを支えてきた知の営みも専門分化のもとで領域毎の探求や近接する領域間での融合がその進展のしくみであったことの限界が顕わになっています。それらの現実を克服し未来を開拓していく道筋として,社会における状況を俯瞰した上で,その眺望の中から斬新な課題を横断的に見つけ出し,その解決により新たな価値を創出することに向けて,統合的な知を創造していく「社会と知の統合」が求められようとしています。

本プログラムでは,社会と知の統合に向けた総合的な教育を担う「超域イノベーション博士課程プログラム」のBasicコースでの授業科目から,基盤となる科目群を選りすぐることにより,課題設定・課題解決ならびにその実行・実装のためのワークショップやプロジェクト形式による授業科目,高度な教養と社会で専門の力を活かすための技能に関する授業科目を提供します。

K42. 放射線科学 概要

能町正治 先生[放射線科学基盤機構]

放射線科学を進める上で基礎となる放射線計測について学ぶ。放射線計測は素粒子原子核実験を始めとして医療現場等で基礎的な技術であり,いまもなお先進的な研究開発が行われている。しかし,それにとどまらず,様々な分野に応用され,研究・実用において不可欠なものとなっている。

本プログラムでは,基礎的な計測技術の習得から,加速器を用いた最先端の放射線科学を,実験実習を中心として習得する。また最先端の医療現場での放射線計測についてもその基礎を学ぶ。本プログラムでは英語による講義・実験を用いる事により,実験は基本的に英語により行い,英語のみでも修了可能とする。これにより,日本国内だけでなく世界に開かれたプログラムとする。

K43. 未来の大学教員養成プログラム概要詳細

佐藤浩章 先生[全学教育推進機構教育学習支援部]

 大学教員を目指す大学院生の皆さん,教育力のトレーニングは十分ですか?

 今,大学の現場では,研究力はもちろん,教育力が必要です。面接の際には,シラバスや模擬授業を求められることも多くなってきました。このプログラムでは,アカデミックな高等教育機関である大学という文脈のもと,教育学の理論と実践を融合させながら,大学教員として教壇に立つための様々なノウハウや就職時の公募書類の書き方を学びます。

 また研究科を越えた豊かな人間関係を構築できることも,このプログラムの魅力の一つです。授業時間外での交流の機会も用意しており,授業終了後も続くネットワークができます。

本プログラムは,大阪大学の教職員に研修プログラムを提供している全学教育推進機構教育学習支援部所属のスタッフが責任をもって担当します。http://www.tlsc.osaka-u.ac.jp/

 このような授業を提供している日本の大学は限られています。大学教員志望の方はもちろん,人材育成や人を教えることに興味がある大阪大学の大学院生には強く受講をお勧めします。

K44. 公共圏における科学技術政策 概要詳細

平川秀幸 先生[COデザインセンター]

 現代社会における科学技術政策は,社会の駆動力としての科学技術のあり方を形成する重要な政策となっています。一方で当然のことながらその政策は,科学技術の研究者集団のための振興策に尽きるものではありません。これからの科学技術政策は,世の中の人々の科学技術や公共政策に対する期待や懸念に答えるものでなければならないのです。

そうした社会の期待や懸念を把握するために必要なのは,研究者コミュニティや産業界,政策立案者のみならず,一般の市民も含めた多様な人々や組織・集団が,直接・間接に議論し,熟慮を深め,自ら期待と懸念を顕在化し共有していく参加・関与・熟議のプロセス,すなわち科学技術への公共的関与であると私たちは考えています。

 本プログラムでは,自分自身の専門分野の枠組みを超えて,多角的に科学技術と社会の諸問題を理解し,学問と政策・社会の間を“つなぐ”ことのできる人材の育成を目指しています。各授業では,学生間のディスカッションを重視しており,多様な専攻の院生が参加することのできる授業科目を提供しています。

K45. ソーシャルデザイン 概要詳細

池田光穂 先生[COデザインセンター]

国内外における多くの社会的課題では,多領域・分野にまたがる要因が複雑に絡み合っています。従来のような単一型の処方箋では,副作用が生まれるケースや,一分野における理論的アプローチでは,解決の方策が見出されても,多様なステークホルダーの支持が得られず,社会における実践が困難となるケースも見受けられます。

本プログラムでは,ローカルからグローバルまでの多様なレベルにおける社会的課題の解決に向け,課題の発見・解決プロセスの始点から,多世代(高齢者,学生,子供,将来世代)と,多様な人々(異なる専門を持つ学生や教員,産官民セクター,健常者,障がい者,外国人等)を巻き込み,共に新たな価値を創造できる,「共創(Co-creation)」による「ソーシャルデザイン」に寄与できる人材の育成を目指します。

社会的課題の発見・解決方法に関心があり,チームで課題解決に向けたプロジェクトに取り組む意欲を持つ学生を歓迎します。

K46. 社会の臨床 概要詳細

ほんまなほ 先生[COデザインセンター]

異なる文化背景,病気をもつ,障害をもつ,ジェンダーに由来するもの,その他社会的に困難な状況におかれる人など,既存の社会・集団・文化のなかで基準化,主流化されたものによって周縁化され劣位に置かれる境遇(マイナー性)を生きる人々が経験する現実は,その社会の抱える根本問題に対する洞察を豊かに含んでいます。本プログラムは,既成の分野や専攻の枠組みを超えて,そうしたマイナー性とマイナー性ゆえに引き受けられる〈ヴァルネラビリティ(弱さ)〉に根ざす知をともに見極め,あらたな社会の創生のための協働的・臨床的知の育成をめざします。

関連するテーマ:当事者研究,障害学,フェミニズム,ジェンダー・スタディーズ,セクシュアリティ,識字教育,臨床哲学,多文化共生ほか)

大学院科目等履修生
科目等履修生に関する問い合わせ先

対象:社会人

大学院等高度副プログラムの一部では、社会人の皆さんを積極的に受け入れています。受講者は科目等履修生として在学し、各プログラムの所定要件を満たすことで、プログラム修了認定証が授与されます。このプログラムは、学校教育法105条でも位置づけられたプログラムです。

R1. 死因究明のための高度薬物分析能の涵養 詳細

原田和生 先生/ 東阪和馬 先生[医学系研究科(医)]

わが国において死因究明の重要性が叫ばれ,平成25年に死因究明2法が施行され,さらに平成26年に「死因究明等推進計画」が閣議決定されています。しかしながら,その任にあたる専門家は極めて少なく,実際には臨床医が従事しているのが現状で,犯罪死の見逃しも報道されました。最近は,医薬品や毒物を使った犯罪も報道されています。

これらの問題を解決するため,本教育プログラムは,特に薬中毒分析を専門とする医療機関勤務の薬剤師,科捜研研究員,民間企業や行政機関等で薬物分析に携わる専門家を対象に,その分析の向上を目指し,かつ死因究明学領域の基礎的知識を有し,倫理性,社会性,専門性,応用力,リーダーシップを兼ね備えた均衡のとれた高度死因究明薬物分析者の教育・育成を行います。

座学のみならず,演習,実習も含めたカリキュラムで実践力向上を目指します。ご興味のある方は是非,受講ください。

R2. 健康医療問題解決能力の涵養詳細

磯博康 先生[医学系研究科(医)]

本プログラムは, 健康医療問題の解決のための基本知識, 技能を習得するため, 医学系研究科修士課程の公衆衛生学コースの授業である, 疫学総論・各論, 健康環境リスク論, 行動医学・健康科学, 健康政策学, ライフサイエンスの倫理と公共政策学, 経済学・経営学の基礎理論, 医療経済・経営入門, 医療・法・裁判, 死因究明学, 国際感染症学, 医療安全リスクマネージメント学総論, 精神・身体健康増進学各論, 医学統計学総論・各論, グローバルヘルス学総論, 医療経済産業政策学総論・各論といった多様な科目を提供しています。開講時間は, 平日夕方, 土曜日, 夏季集中とし, 多様なバックグラウンドを有する学生に門戸を開放します。

さらに, 本プログラムは, 科目等履修制度や公開講座として, 社会経験の豊富な学生が多く参加して, 健康医療問題について活発な議論を行う場を提供しています。社会で生活している人々の健康という, 医科学を超える問題に対する解決能力を持つ人材の育成を目指しており, 健康医療問題に関心があり学ぶ意欲のある学生を歓迎します。

R3. スポーツ医科学研究プログラム詳細

中田研 先生[医学系研究科(医)]

本プログラムは,スポーツや健康増進に関わる医学・科学的研究手法を学び,スポーツ界のリーダー,スポーツ研究指導者に必要な基礎と応用知識の習得を目的としています。

また,スポーツ庁主導事業への参加,日本スポーツ振興センター(JSC),国立スポーツ科学センター(JISS),他大学,企業と連携・協力して実施している「スポーツ研究イノベーション拠点形成事業(SRIP)」などのスポーツ医科学研究のプロジェクトの研究取り組みなど,視野を広げる内容を充実させていることも特長です。

本プログラムではスポーツ医科学研究者として,世界のスポーツ界で指導,研究,マネージメントを行えるマルチプル人材,グローバルイノベーターに必要な基礎を学べます。そして,スポーツ障害治療,予防,選手育成と強化の秀でた知識とマネージメント能力をもち,将来のスポーツ機関(スポーツ庁,JSC,JOC, JISSなど)など日本のスポーツ界を牽引するのみならず,国際オリンピック委員会(IOC),国際サッカー連盟(FIFA),FMARC,国際テニス連盟(ITF)など国際スポーツ機関で貢献できる人材の育成を目指しています。

R4.医学倫理・研究ガバナンスプログラム 詳細

加藤和人 先生[医学系研究科(医)]

ヒトゲノム解析やiPS細胞を用いた研究など,最先端の医学研究は急速に発展してきており,ゲノム医療や再生医療といった形で医療への応用も進みつつあります。先端医学・医療が社会と調和の取れた形で発展するためには,医学倫理や研究ガバナンスに対する取り組みが必要になります。最近のもう一つの例としては,ゲノム編集技術を疾患の治療に,どこまで,どのように用いるのがよいのかといった問いへの取り組みも重要になっています。

本プログラムでは,そうした社会的・学術的状況を背景に,研究や医療の現場で働く専門家が,医学倫理と研究ガバナンスの専門的・実践的知識を身に着けるために設置されました。さらに,医学倫理・研究ガバナンスを主たる専門として,将来,大学院で学ぼうと考えている人々が,基礎知識を取得し,自ら課題に取り組む力を身に着けることができるようにデザインされています。

講義の受講者には科目等履修生などの社会人も混じっており,背景としては,医学,保健学はもちろん,工学,法学,公共政策,心理学など実に多様な方がおられます。そうした学生同士の分野横断的な交流も本プログラムの利点となっています。

R5. 重症心不全・移植専攻医育成プログラム詳細

坂田泰史 先生[医学系研究科(医)]

重症心不全の生命予後はがんなどの悪性疾患と比較しても不良であり, 重症心不全患者の生活強度や生活の質は著しく低下します。我が国においては, 心不全症例の増加が見込まれている中にあって, 重症心不全に対する診療医養成システムは全国的に未整備であり, 結果として人材育成不足が深刻となっています。大阪大学は, これまで薬物療法, 非薬物療法, 補助人工心臓や心臓移植医療を含めた重症心不全治療拠点として, 全国各地の病院から重症例を受け入れる最後の砦としての任を担ってきました。

本プログラムでは, 重症心不全の診療に際して必要とされる循環器内科学, 心臓血管外科学, 画像診断学, 病理診断学, 在宅医療などの知識および技術を, 各分野のエキスパートからの講義や実習・演習により習得することを目指します。様々な医療機関とも連携し, 広範囲にわたる教育プログラムを構築し, 効率的な教育を行います。後期研修医以上の医師を対象に, 講義や実地臨床における実習を含んだ1年間の教育プログラムを実践し, 重症心不全診療に対応できる倫理観を兼ね備えた医師の育成を目指します。

R6. 死因診断能力の向上と死因究明の攻究詳細

松本博志 先生[医学系研究科(医)]

今後の多死社会に備えて、2014年に閣議決定された「死因究明等推進計画」では、死因究明にあたり人材の育成が挙げられています。大阪大学では2015年より大学院修士課程において「死因究明学コース」を設置しました。

このプログラムでは、現在、死因究明に携わっている方々の知識をアップデート、あるいは今後死因究明に当たっていただく方々を対象とした、大阪大学の持つ豊富な事例を元に、関連機関である大阪府監察医事務所と連携した密なる1年間の教育です。大阪大学中之島センターと大阪大学医工東京ブランチを結んだ週末実施の講義で、東日本の方々も履修できます。今後の死因究明に当たる専門家を養成します。シンクタンクや官僚等政策決定にあたる方々、保険業界の方々の履修も可能です。

(1)初級コースでは、死因究明の概略や死因診断における総論講義を中心に、死因診断能力の滋養と向上を目指し、(2)上級コースでは、初級コース履修者や検案等経験者を対象者とし、死因診断における各種手法の各論講義を通じ、死因診断能力の滋養のさらなる深耕と向上を目指します。

R7. 多死社会における死後画像診断能力の向上詳細

松本博志 先生[医学系研究科(医)]

今後の多死社会に備えて、2014年に閣議決定された「死因究明等推進計画」では、死因究明にあたり人材の育成が挙げられています。

大阪大学では2014年より文部科学省特別経費に採択された「「死因究明学」の創造と担い手養成プラン」事業を開始しました。大学院修士課程において「死因究明学コース」を設置するとともに、新たに大学院科目として「死因究明学概論」、「死因診断学総論」、「死後画像診断学総論」、「死後画像診断学各論」、「死後画像診断学演習」を開講しました。大阪大学の持つ豊富な事例を元に、関連機関である大阪府監察医事務所と連携した密なる1年間の教育です。

このプログラムでは、死後画像撮影に当たる診療放射線技師の方、死後画像診断を求められている、放射線診断医、救急医や医療安全に携わる医師、法医や病理医の方々を対象に、死後画像撮影法、死後画像の読影能力、死後画像からの死因診断等について、知識と診断能力を高めるとともに、最後にe-learningで自身の能力の向上に努めていただくプログラムです。

R8. 在宅医療の充実における看取り向上のための検案能の詳細

松本博志 先生[医学系研究科(医)]

このプログラムでは、在宅医療をされている、あるいは今後される医師を対象に、死亡後の所見の取り方や、死後に患者さんと向きあった際に生じている変化、所見等からの死因診断法、そしてその実践で、実地演習を行って頂き、死後診察・死因診断力と犯罪等を見逃さない眼を身に付けて頂くことを目指します。

「死因診断学総論」と「死因診断学各論」では死体所見の取り方と所見の医学的意義、死亡機序、所見から総合して死因診断を行う能力と鑑別診断 等が可能な力を養います。さらに、ご自宅で最後を迎える方々が安心して死を迎えられる技量と安心して看取りを任せられる死因診断能力の涵養を目指すため、実地演習として西日本で唯一の専門機関である大阪府監察医事務所を設定し、実地能力を向上させる演習を含んでいることがこのプログラムの最大の特徴です。

このプログラムでは、在宅医療をされている、あるいは今後される医師を対象に、死亡後の所見の取り方や、死後に患者さんと向きあった際に生じている変化、所見等からの死因診断法、そしてその実践で、実地演習を行って頂き、死後診察・死因診断力と犯罪等を見逃さない眼を身に付けて頂くことを目指します。

また、大阪府の医療と介護の向上に関する基金事業「大阪府下在宅医療の充実における看取り向上事業」とも連携を強め、高度職業専門職の養成を行います。

R9. 訪問看護師向け死因究明の涵養プログラム

福井小紀子 先生[医学系研究科(保)]

今後の我が国で急速に進む高齢多死社会において,在宅看取りが増えていくと予想される中で,社会はより充実した在宅での看取りケアを求めている。他方で,多死社会において,1人1人の死を振りかえり,その死因を究明していくことは,看取り期におけるケアの充実につながると考えられる。

このケアの支え手として第一に期待されるのが,訪問看護師等の地域で看取りケアにあたる看護師であるといえる。

このプログラムは,これら在宅看取りのプロセスを担う看護師として活躍している者,あるいは,これから従事しようとしている看護師を主な対象として想定する。そして,本科目は高度実践プログラムとして位置づけられ,本科目を履修することにより,死因究明の理解を深めより良い看取りケアを実践するための知識とスキルが獲得可能となる。

R10. 安全なデータ利活用のためのプロフェッショナル人材育成プログラム詳細

宮地充子 先生[工学研究科]

情報セキュリティは,情報セキュリティガバナンスにみられるように,組織全体で取り組むものです。また,IoT,ブロックチェーンやスマートコントラクトにみられるように, 情報セキュリティは経済活動にも大きな影響を与えます。

本プログラムでは, セキュリティビジネスの実務に必要なサイバーセキュリティ, リスクマネジメント, 法制度, 暗号技術の応用, プロックチェーン・IoTなどの最新技術から, 実務を支える理論として数学, アルゴリズム, 暗号理論などのセキュリティ基盤技術までを幅広くカバーしており, 社会システムにセキュリティ技術を安全に適用できる知識の獲得と現場知識の涵養を目指します。

また, 土日に開催される課題解決型演習 (PBL) では, 受講生は社会人と大学院生から構成されるグループで協力し課題解決に臨むことで, セキュリティソリューションの習得に加えて, コミュニケーション力, ダイバーシティ力, 協働力, プロジェクト実行力の向上も目指すことができます。

R11. DSデータ科学

内田雅之 先生[基礎工学研究科]

科目等履修生高度プログラム「DSデータ科学」はH31年度に新設された高度プログラムで,データ科学に関する実践的なプログラムを提供します。演習・実習によって即戦力のデータサイエンティストを育成します。データ科学の基礎科目も用意しています。高度プログラムの履修生はそのバックグラウンドが多様であることから,各履修生にメンター教員を配置し,きめ細かく履修プログラムなどを提案します。

本プログラムを履修することで,データを分析することの意味と意義,統計がリテラシーと云われる所以が理解され、実践的なデータサイエンティストへのキャリアがスタートします。

なお、本プログラムは大学に籍のない一般の大学卒業者、または、文部科学省の未来価値創造人材育成プログラム「超スマート社会の実現に向けたデータサイエンティスト育成事業」の取組である「独り立ちデータサイエンティスト人材育成プログラム」における連携校・参加校以外の大学院生を対象とします。

R12. デジタルヒューマニティーズ:分析方法論と実践詳細

田畑智司 先生[言語文化研究科]

当プログラムは,自然言語処理のモジュールとコーパスマイニング,統計数理解析に関するモジュールによって構成されています。それぞれのモジュールで基礎理論と応用実践の方法論を有機的に組み合わせて教授します。特に,データ解析のための統計数理モデルに関する講義を行うとともに,実践的なコーパス分析から解析結果の視覚化 (Visualization) 技術を応用し,いわゆる 'Distant Reading' (Franco Moretti, 2013) の演習を行います。提供するコースワークを通して,デジタル化した人文学的データを的確に処理し,ニーズに合致した情報の鉱脈を掘り当て活用する高度な「デジタルヒューマニティーズ・リテラシー」を修得することが可能になります。受講生の皆さんの積極的な参加をお待ちしています。

R13. インターカルチュラル・コミュニケーションの理論と実践詳細

村岡貴子 先生[国際教育交流センター]

グローバル化・多文化化が進む現代社会において,世界と日本を考える上で必要な教養の獲得,実社会に出て求められる実践能力の基礎の養成がこのプログラムの目的です。また現代社会のインターカルチュラル・コミュニケーションに関する種々のトピックについて,問題意識を共有しつつ,自由な意見交換により,受講者は多様なものの見方を養い視野を広げることができます。

トピックは4人の教員が設定しており,1)言語の教育やコミュニケーションを分析する方法論の検討(質的分析を中心とした研究方法を理解し,自分の研究計画を検討する),2)書記言語によるコミュニケーション分析とアカデミック・ライティング(目的や読み手に応じた書記言語コミュニケーションの実践力を高める),3)言語文化教育論(多言語多文化的状況で行われる言語文化教育を言語政策の観点や時事問題から考える),4)多文化状況の中の市民社会(コミュニケーションの重要性が認められる多文化的な市民社会について多様な観点から社会や政治の問題を考える)など言語教育,文化,社会などの問題を分析しつつコミュニケーション上の問題を多様な観点から検討する授業を展開します。

R14. ナノサイエンス・ナノテクノロジー高度学際教育研究訓練プログラム(社会人教育) 詳細

伊藤正 先生[ナノサイエンスデザイン教育研究センター]

学生の皆さんが大学や社会で活躍するためには,知識を学ぶだけでなく,獲得した知識をアレンジし,デザインする知恵が必須です。この知恵を育み実践するのが本プログラムです。

MCプログラム:学際横断的講義群を選択でき,実習では自分の専門分野以外の手法を実際に学べ,現役の企業研究者・技術者によるキャリアアップ講義では自分の研究の社会での位置づけを知ることができ,卒業後のキャリアパスを考える機会にもなります。

DCプログラム:自分の研究に加えて,将来のキャリアパスに繋げるための産学リエゾンPAL教育研究訓練,博士研究へ新境地を付加できる学際萌芽研究訓練があります。

共通プログラム:土曜講座では,科学の社会性や技術デザインについて社会人を交えての討論という貴重な体験が出来ます。英語での海外大学とのTV交換講義,招へい海外教員による夏の学校があるので,グローバルな感覚を養うために是非とも挑戦して下さい。

幅広い考えのキャリアパスに繋がったとの先輩の声や企業の評価もあります。自分の専門の殻から飛び出して違った視点から自分の研究を眺め,新たな発見や体験をしたいという意欲的な学生諸君の参加を歓迎します。